明治3年(1870)に撮影されたと伝えられる福岡藩士の写真。写真原板と共に残された板には7名の名前が墨書されています。それには、右から「梶原平十郎、澤木直士、藪貞樹、久野一枝(後ろに立っている人)、伊丹親賢(前に座っている人)、井上九郎、立花種規」と記されています。この写真は大組(おおくみ、福岡藩家臣の格の一つ)の伊丹家に伝来しており、写真中央で満面の笑みを見せている伊丹親賢が所持していたものと考えられます。伊丹親賢は、弘化4年(1847)に生まれ、文久2年(1862)に父景陽の跡を継いだ人物です。一緒に写っている若者たちも大組の藩士で、和やかな雰囲気で撮影された様子がうかがえます。
なお、伊丹資料の詳細については、『平成7年度古文書資料目録1』5頁所収の解題及び『伊丹家史料展 ある黒田藩士の記録』(福岡市民図書館編集・発行、1986)をご参照ください。
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