免札〈めんさつ〉とは、職種ごとに一定の運上銀〈うんじょうぎん〉（江戸時代に商店などに課された雑税の一種）を上納することによって営業を許可されたことを証明する営業許可証です。この免札には、慶応元年(1865)に、博多の商店に課された運上銀が記載されています。幕末の博多の商店の運上銀については、他に「店運上帳」（櫛田神社所蔵）が残されており、この免札は、「店運上帳」の記述と一致しています。
免札を発給された人の住所は、三点とも「博多土居町下〈はかたどいまちしも〉」(現、博多区綱場町・下川端町)となっており、名前はそれぞれ「麹屋藤七」、「麹屋与平」、「善三」となっています。これらの名前から、この免札が当館所蔵資料の「新島家文書」（『平成22年度古文書資料目録16』所収）が伝存した新島家に関係する資料であることが分かります。なお、博多店運上銀免札については、『平成26年度古文書資料目録20』をご参照ください。
本資料は、当館2階の文書資料室にてマイクロフィルムにより閲覧して頂くことができます。
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